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翻弄されるおっさんです
「まーだ呑むー!」
「はいはいわかったからやめなさい」
呑み足りないと暴れる少女から酒瓶を取り上げる。
恨めしそうにこちらを見上げるが、涙目で睨んでも正直可愛いだけだ。
だからあげません、そんな可愛い目で見ても駄目だから。
誰だこの子に酒を渡したのは!・・・・俺です、すみません、出来心だったんです。
どんな風に酔うのかちょっと知りたかっただけで、下心なんかこれっぽっちもありません、ハイ。
「おっさん、やー、かえしてー」
ふるふる首を振る様に、まだまだ子供だねえ、と思う余裕すらあった、この時までは。
しかしなんかこう、この子見てると昔飼ってた猫を思い出すわね。
ふらっときて、ふらっと去ってくきまぐれな子。
放って置いたら寂しげにこっちに寄る癖に、それで構ったら怒るんだから理不尽というか。
自分から触るのはいいけど、触られるのは嫌なのかね。
正式に飼ってたわけじゃなくて、あの子がうちの家にたまに立ち寄ってたというのが正しいんだけど。
いろんな家を気侭に渡り歩いてた悪女で、これがまた別嬪さんだった・・・。
俺様もなんだかんだ言って酔っていたんだろう。
リタっち=猫のイメージが定着したそのままに、猫に接するように、指を差し出してみた。
あの猫は機嫌がいいとあのざりざりした舌で舐めてくれてたんだけど、この子猫はどう反応するか知りたかった。
「・・・・む~」
あ、睨んでる。
目の前で揺れる指を追って、そのくりくりした眼が右、左、右、左と・・・やば、これ癖になったらどうしてくれんの。
しかしますます猫っぽいな。
「はむっ」
ちょ、食べちゃったわよこのこ!!
それもがぶがぶじゃなくて、はみはみ。
甘噛みってどこでそんな高等技術憶えてきたの、正直におっさんに言いなさいそいつ潰すから。
リタっちの頭に猫耳が見えるんだけど、幻覚だよねこれ。でもぴこぴこ動いてる。触りたい。
「・・・・ちょうだい?」
それお酒のことよね。でも別のもの連想したのおっさん別に悪くないよね。
咥えたまま首かしげないで、喋らないで。振動がくすぐったいじゃないの。
え、え、ちょなんで、きと、じゃなくて先っぽ、じゃなかった指先ばっか舐めんの。
わざとなの、ねえ。誘ってんのか、この餓鬼。
勘違いするところだぞ、俺以外の野郎にやったら。
そこらの安宿に連れ込まれてヘッタクソな交尾されたくなかったら絶対するんじゃないよ。
おっさんがいつでも助けて上げられるわけじゃないんだから、リタっちのつるぺたな肉体に欲情するような変態には気をつけなさい。
俺?俺は、あれだ。可愛いものを愛でてるだけでリタっちにアレコレしたいとは思わない。
絶対、いやきっと、たぶんね。
だけどリタっちの赤くて小さい舌がちろちろと出入りしながら舐めるたび、いけない妄想に脚をつっこみそうになる。
相手は15歳。15歳。手を出したら犯罪です。俺はボンキュッボンが好きです、リタっちはツルペタです。
「あふぅ・・・あむ・・・・」
下・半・身・直・撃。エロイ声出さないでってば!
・・・・この可愛いお口にぶっとい別のものを突っ込んでしまいたい。この指奥まで突っ込んだらやっぱ眉顰めるだろうなあ。
うっわ見てみてえ。げふんげふん。
これ思考覗かれたら、一発でどこぞの真面目な騎士に泣きながら斬られるわ。
ところで「リタっちバナナ好き?」って聞いたらセクハラで訴えられるだろうか。
別に腕を掴まれてるわけでもないから振り払えばいいのに、俺様の腕は石化でもしてるみたいに動かない。
やっとの思いで指を引っこ抜くと、丁度その時はちゅーちゅー吸われていたから、ちゅぽん、と音がまた。嗚呼、エロい。
むっとした顔をして、引っこ抜いた手をその小さな指で掴んで引き寄せて。
「かぷ」
やめなさいやめなさい。
なんでまた噛むの。満足げなの。しかも2本同時だなんて、余計に悪化してるじゃないの。
正直抜いたときホっとしたけど、勿体無いとか思ってたことも無きにしも非ずだったけど!
「・・・おいし?」
なに俺馬鹿なこと聞いてんの。
「・・・ん」
そこでリタっちも頷くんじゃないわあああああ
あ、そうおいしかったの・・・・そりゃよかったわね・・・。
気が付いたら酒場の喧騒は静まり返っていて、周囲を見渡せば、酔っ払いもマスターも従業員も、みんな息を潜めてこちらを見つめてた。
「あー・・・・・お気遣いなく?」
すいません、はい。
この危険物はおっさんが責任を持ってお持ち帰りさせていただきますので。