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大人になりたいリタと子供でいてほしいおっさん。
つまりは少しでも近づきたい乙女心と、綺麗になっていくリタに置き去りにされる恐怖を味わうおっさん。
大人になりたい、と思う。
もう子供じゃないって否定したって、それは逆に子供だって証明してるんだって、気づいたのはいつのことだったろう。
それで何かが変わるとは限らない。変わらないほうが多いに違いない。
だってあたしが欲しいのは、そんなことで手に入るほど簡単なものじゃないから。
だけど、それでも。
アイツの見ている世界をあたしも見ることができたのなら、アイツのことが少しは分かるだろうから。
ただ、どうしたら大人になれるのかが分からない。
年月が経てば自然と躰は勝手に成長する。
あたしも大分出会ったばかりの頃より、大人の躰になってきた。
だけど歳をとることと、頭の中がそれに見合うだけの成長をするかはイコールで結ぶことはできない。
お願いだから待ってて。
すぐに追いつくから、そんなに先を急がないで。
・・・・・これは誰にも言えない願い。
大人にならないで、と思う。
イイ女になるだろうねえお前さんなら。
今でさえおっさんを掴んで離さないのこれ以上綺麗になってどうすんの。
リタっちは昔から、綺麗だった。
だけどまだまだ発展途上の『蕾』で、未熟な青さのほうが目立っていた。
それが急に「女」に、それも極上、の文字つく存在に花開いたのは、紛れも無く俺の影響だろう。
駆け足で綺麗になっていく彼女を傍で見るのは辛い。
いつか、置いていかれることを恐れているのが正直なところだ。
お願いだから大人にならないで。
これ以上世界を知らないで。
おっさんの腕の中で大人しくしててよ。
・・・・これは誰にも言えない願い。